弱肉強食 2004 12 15
弱肉強食というと、株式市場を連想するでしょうか。
しかし、意外にも、株式市場は、互助会の世界なのです。
たとえば、アナリストが推薦した銘柄が下落すると、
別の会社のアナリストが、「この銘柄は売られすぎである」と助けたり、
あるいは、優良銘柄が、業績予想の下方修正で、急落すると、
「過剰反応である。今期の業績の鈍化は一時的で、来期は成長路線に戻る」という声が出てきます。
一般的に、株式投資とは、自己責任と言われますが、
これも、少し違います。
仕手株に投資して、大損をしたら、自己責任と言われるでしょうが、
優良銘柄が下げ続けると、自己責任とは言えなくなります。
こうした優良銘柄までも、自己責任にしてしまうと、
株式市場から、客がいなくなってしまいます。
だから、優良銘柄が急落したら、
みんな、いろいろな理屈をつけて、株価を上げようとします。
2004年は、政治の世界では、「自己責任」という言葉が流行しましたが、
株式市場では、意外にも、互助会の世界なのです。
もちろん、これは、優良銘柄だけです。
仕手株に投資して失敗しても、それは、自己責任です。
弱肉強食と言えば、今の日本社会の方が、弱肉強食になっています。
成功者は、拝金主義になってしまい、
弱者は、ニートやフリーターになっています。